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波崎の住宅
プロジェクト:2024年1月〜
所在地 :茨城県神栖市
用途 :住宅
主要構造 :木造(内外装リノベーション)
延床面積 :102.68㎡
茨城県神栖市の築70年、31坪(102㎡)の伝統構法で建てられた木造平屋建ての改修プロジェクト。
築70年の住宅ということもあり、古民家らしさを感じさせる情緒は随所に残しながらも、現代の生活が支障なく快適に送れるように空間のつながりや動線計画を再考し、全面的にプランを見直した。
また、建築時の構造的なバランスに配慮し、既存の柱は全て残す前提で改修プランを検討し、床・壁には剛性を高めるための構造補強を行なうことにした。部屋の中に柱が出ることは、家具配置によっても一定の調整ができるものとしてある程度許容し、それよりも部屋同士の繋がりや関係性を重視した。床は一体で連続していながら天井は高さや仕上げが異なる場合があっても、改修ならではの面白さであると捉えるとプランニングの制約も少なくなった。
主室の外周部はただ壁としている部分はほとんどなく、腰掛け、デスク、収納、照明などの家具的な要素で四周が囲われているので、一室の大きな空間の中に様々な居場所がある。その中でも特に座る場所については、南側に高さ500 ミリの長い窓台、西側に高さ400 ミリのベンチ、北側に高さ350ミリのソファ、東側に420 ミリのTV 台兼ベンチと、高さが異なる座面があり、大勢の人を招くことができることはもちろん、気分や状況に応じて腰掛けたり寝転ぶことができる。そして併置されたデスク、照明、収納などの家具的な機能と建具がそこで行われる行為を補う。このように機能的な「厚み」を持った部屋がこの家の中心に据えられる。
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